学校の学力
学校の学力
学校は人間社会が作り出した「学びのシステム」の一つであり「学びに変化をもたらす要因となる機能」を持っています。学力の定義にしたがえば「学校は学力を持っている」と言えます。
近年,学力低下問題として,学校が批判されますが,この問題の本質は,学校が負の変化をもたらす要因となっている点にあります。「負の学力を持つ学校」が問題です。このような学校では「子どもをダメにする方法」を実践します。そして,最も深刻な問題は,学校が「無力感の学習の場」になっていることだと考えられます。(学習性の無力感)
学校は,社会がつくりあげた学力です。学びのシステムとして捉えるならば,次のようなサブシステムを考えることができます。
- 教職員
「学びに変化をもたらす要因となる教職員」=学力を有する教職員
- 生徒集団
「学びに変化をもたらす要因となる生徒集団」=学力を有する生徒集団
- 校務分掌
「学びに変化をもたらす要因となる校務分掌」=学力を有する校務分掌
(教務部・進路指導部・生徒指導部等)
- 教科
「学びに変化をもたらす要因となる教科」=学力を有する教科
(学力のある知識と同義)国語科・数学科・理科・英語科・芸術科など教科は、知識や技術、または、技能や経験などが組織的に編成されたもののこと。
- 施設設備(実習室・体育館・図書館など)
「学びに変化をもたらす要因となる設備」=学力を有する施設設備
それぞれのシステムが有する「学びに変化をもたらす要因となる機能」の総合的な働きが「学校の学力」だと考えることができます。