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学びに変化をもたらす要因となる機能 There is a function that becomes a factor in modifying the learning process.

学力低下問題

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学力低下問題

 1991年に行われた学習指導要領の改訂によって日本の教育は「知識詰め込み型」から「自ら学び主体的に考える型」いわゆる「ゆとり教育」に移行されました。

 そして,その前後に行われた学力調査の結果を考察し,学力低下が指摘されるようになりました。「ゆとり教育」が「学力」を低下させたと言う主張です。ここでいう「学力」という言葉は「学ぶことによって獲得した力」のことを意味し「力」は「技能や技術を含む知識」のことです。

 要するに,学力は「学ぶことによって獲得した知識」だとする学力観のもとに語られている「学力低下問題」です。「学力が低下した」という主張は「知識不足になった」という意味ですから「知識不足を問題視」した学力低下問題だと言えます。

 なお,この学力調査は,小中学生を対象にして「同じ問題」を解答させるものだったようです。つまり,定義や法則などの「宣言的知識」や単純な計算や文章題を解くための「手続き的知識」を知っているかどうかを,調査したものです。ただし,ここでいう「同じ問題」が「知識詰め込み型世代」の教育現場で「教えられたこと」であり,「ゆとり教育世代」の生徒が「教えられていないこと」ならば「ゆとり教育世代」の成績が悪いのは当然のことですから,最初から結果がわかっている調査であったと言えます。

 以上の経緯からは「教えていないこと」が問題の元凶だと言う結論がなされ,時間をかけ教材を増やして「教えなさい」ということになります。

 これが日本の教育の行政機関が主張し指導する問題解決策です。

 ところが,現場の先生方が,時間をかけ,教材を増やし,教材を分かりやすく工夫しても,「できない子どもたち」「学ぼうとしない子どもたち」が「本当の問題」ですから,残念ながら上記の問題解決策では問題解消には至らないということになります。
  
 「教えられたこと」を「学べているか」を考察して,学力低下の本当の姿を明らかにする必要があります。その上で,「できない子どもたち」「学ぼうとしない子どもたち」が「ゆとり教育世代」の児童生徒に有意に増加しているとすれば,これこそが「真の学力低下問題」だと言えます。

 なお,「ゆとり教育世代」の方が総じて学べなくなってしまったのかというと,決してそのようなことはないと思われます。ゆとり世代以外の方の中にも同じくらいの比率で「学ばない人」「学べない人」はいるものと思われます。「自ら学び主体的に考える生徒」を目指して行われた教育いわゆる「ゆとり教育」が失敗だったという点は否めません。だからといって,「知識詰め込み型」の教育に回帰させても問題の解決には至りません。

 「自ら学び主体的に考える生徒」を育むために「何を教えるべきか」ということに加えて「どのように教えるべきか」を考えることが,肝心なことです。→新統合理論

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