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学びに変化をもたらす要因となる機能 There is a function that becomes a factor in modifying the learning process.

アフォーダンス

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アフォーダンス

 「アフォーダンス」と言う用語は,ジェームス・ギブソン(1904~1979)がAfford(与える/可能にする/成らしめる)という単語から造ったものです。ヒトは五感によって受け取った「刺激」を脳によって「解釈」し,周辺環境に対応した行動をとっている・・・・従来の認知科学では,このように考えられてきました。そして,その「解釈」こそが「知性」であるとされてきました。

 これに対してギブソンは・・・・

 ヒトは環境を構成するモノが本源的に持つ「意味を内包する情報」すなわち「アフォーダンス」を無意識に見つけ出し,それを利用して行動している。そして「知性」とは「アフォーダンスを柔軟に発見することである」としました。

 モノがもつアフォーダンスは多彩です。

 例えば,「火」が持つアフォーダンスには「焼く」「明かり」などありますが,人によって発見できるアフォーダンスは異なります。同じ「火」でも,夜中では「明かり」というアフォーダンスを発見しますが,昼間だと,このアフォーダンスを見い出すことができずに「焼く」というアフォーダンスを発見するかもしれません。「明かり」「焼く」という性質は共に「火」が持つ多彩なアフォーダンスの中の一つです。しかし,明るいところにいる人にとっては「明かり」というアフォーダンスを発見することはできません。

 今度は,真っ赤に焼けた鉄の棒が目の前にあるとします。

 赤い色,熱,においなどの刺激を受けますが,ヒトはそのような個別の刺激を解釈して行動するわけではありません。焼けた鉄の棒の形状,熱,放たれるにおいなどから「火傷」というアフォーダンスを直接発見して「つかむ」という行動を回避するのです。遠くから焼けた鉄棒を見ても,得られるアフォーダンスは限られます。しかし,近づいて見ることで,別のアフォーダンスが得られます。鉄の棒に手をかざすことで温度,近づくことで,匂いからアフォーダンスを得ることができます。近づくという行為が,さらなるアフォーダンスの発見を可能にしています。このようにヒトは,行為とアフォーダンスの探索,発見を繰り返しているという考え方です。

 以上のように,アフォーダンスという用語は,行為者とモノ(物体)との「物理的な行為」の関係性を示すものです。

 ここからは,行為者と象徴(知識)との「認知的な行為」の関係性にまで拡大して考えてみます。

 知の空白部分は,学びをアフォードAffordする(与える/可能にする/成らしめる)アフォーダンスです。「学び」は「知の空白部分を自覚し,埋めていく行為」です。動物は,無意識に抽出されたアフォーダンスに触発された行為をします。アフォーダンスと言う用語は「環境が本源的にもつ”行為の動機”になり得る情報」を表すものです。例えば,絵柄の全体像がわかっている「ジクソーパズルの空白部分」は,ピースを手に取り,空白部分に一致させて,そこに,はめ込む行為の動機になり得ます。つまり,この空白部分は「はめ込むという行為」のアフォーダンスです。

 そこで「環境が本源的に持つ”学びという行為の動機”になり得る情報」を想定し,これを「学びのアフォーダンス」と呼ぶことにします。人は,日々の生活の中で「学びのアフォーダンス」を無意識に抽出し”知の空白部分を(無意識に)感知し埋めていきます。つまり無意識に「学んでいる」と言えます。

  「ある文脈の中の空白部分」は「学びのアフォーダンス」です。

 その中でも形成されつつあるスキーマの空白部分は強力な「学びのアフォーダンス」だと言えます。なお「学びのアフォーダンス」を発信するものは全て「教材」です。人それぞれ「知の空白部分」は異なります。したがって,ある人には学びのアフォーダンスになり得る情報も,ある人にはアフォードしないこともあります。アフォーダンスは無意識に抽出されるものです。ヒトが持つ「無意識の抽出機能」は「学びに変化をもたらす要因になる機能」だと捉えることができますので潜在学力と呼ぶことにします。一方,意識下のヒトの学力顕在学力と呼ぶことにします。

  以後「ヒトの学力」といった場合は「顕在学力」を示すものとします。

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